(すいません!すっごい長文になってしまいました。お時間のある時にご覧ください)

 

3月5日~14日まで中野市きのこ・果実消費拡大実行委員会様主催の「酒と食のマッチングテイクアウト」イベントが開催されます。イベント参加店で中野市産の食材を使ったテイクアウトメニュー(1000円以上)を購入すると酒屋で使える酒類等購入助成券(1000円)が貰えちゃう!というもので(詳細は市のHPで)酒屋はそのお料理に合うお酒をご提案致します。

 当店もお得意様からご依頼いただきましたので、専門店としてはマッチングでは無く、マリアージュまで行ってしまおう!と思ったのが沼のはじまり…。

お料理とお酒の相性は、マッチング、ペアリング、マリアージュ等いろんな表現がありますが、

マッチングはお見合いって感じですかね。紙の情報(写真や履歴書等)で何か好みが合いそうだから一度会ってみようかくらい。ペアリングは恋人クラス、そしてマリアージュは結婚ですから、

お互いの良さが新しい生命(第三の味わい)を生むくらいのレベルになります。

 どうせやるならと覚悟を決めて自腹切りましたよ~え~も~。テーブルの上はご依頼の御料理と、最初は木の様に立っていた酒瓶が林になり、やがて森になりました…しかも迷宮。合うと思ったお酒が外れると後はひたすらお酒とお料理を交互に試します。(楽しい、苦しい、楽しい、苦しいの繰り返し…)そして至高の組み合わせを見つけたときの感動は、一度味わうともう止まりません。

 

 以下はご依頼いただきましたお店へのお料理とお酒のテイスティングコメントと、推奨酒のご提案になります。

毎晩日付が変わるまで、頑張って書いたのでお読みいただけると嬉しいです。皆様のご購入の参考になれば幸いです。

※但しコメントはあくまでもお酒の優劣では無く、相性の良し悪しをお伝えしておりますので、誤解なさらないでくださいね。

 

それでは、どうぞ!

 

  御料理 柳長   様 

    テイクアウト おもてなし重  『なかのマリアージュ推薦酒

 

  この度は御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

大信州 八重原純米大吟醸 火入れ 一年熟成

 

 大吟醸ですが、純米大吟なので香りが穏やかでお料理の邪魔をしません。お酒のコンディションは最高で、熟成により十分に味乗りしたトロミ感のある甘みが後口に残る胡椒の辛さを優しくリセットしてくれます。辛みマヨネーズとの相性抜群、ごま和え、豚肉の甘みのある脂ともよく合います。

温度帯は常温からぬる燗がお勧めです。御料理とのバランスを考えるとこのクラスのお酒が、ベストかと思います。

 

2 雪の茅舎 山廃純米 火入れ

 このお酒は格別な柔らかさと食事に合う酸が程好く、しっかりとしたお味の御料理にも自然に寄り添う良酒です。山廃仕込みのクセも無く、穏やかな香味でお料理を引き立てます。冷やから熱燗まで幅広く対応します。辛口好きなら熱燗で。

 

3 雪の茅舎 奥伝山廃

 雪の茅舎の山廃本醸造 300mlタイプです。純米より酸が多く、山廃らしいお酒ですが、この酸が丸く、お燗を付けるとお食事との相性がさらに良くなります。肉の脂も綺麗に流しますし、しっかりとした味付けも受け止めて味わいを高めてくれます。

さらにお買い得の通常の本醸造もあるのですが、現在品切れで新酒は3月には発売されると思います。こちらもお勧めです。

 

 

4 一滴二滴 雪中貯蔵 特別純米

 雪室にて4カ月以上熟成させた純米酒。アルコールも丸く、旨味十分。御料理にお使いの、きのこや野菜、ごま、おやきの野沢菜などにマッチングします。味噌との相性も良く、こちらは冷酒で十分楽しめると思います。

 

今回の御料理はテイクアウトでも美味しくいただけるしっかりした味付けという印象を持ちました、「繊細」よりも「味幅があり旨味を感じる」お酒が合うと思います。地酒のレギュラー酒でお燗も美味しいと思いますが、お料理の内容とバランスを考えると上記のクラスのお酒が味わいと共に釣り合うのかと思います。

 

こんなお料理でお酒が飲めたら最高の幸せですね。

 

 

   一楽食堂  様 

 

テイクアウト 「黒アワビ茸と海鮮のオイスターソース煮」マリアージュ推薦酒

  この度は御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

 

志賀泉 信濃 特別本醸造

 吟醸系から純米までかなりの数を試しましたが、ソースと魚介の甘みと繊細な味わいと豊かなコクを邪魔しないお酒が最終的にマッチングしました。ほんのり甘口のお酒がお料理の旨味をさらに立たせます。常温、ぬる燗共に相性が良いと思います。

 

 

2 雪の茅舎 山廃純米 火入れ

  このお酒は格別な柔らかさと食事に合う酸が程好く、しっかりしたお味の御料理にも自然に寄り添う良酒です。山廃のクセも無く、穏やかな香味でお料理を引き立てます。

冷やから熱燗まで幅広く対応し、辛口好きなら熱燗で。

 

 

3 水尾 辛口

 水尾のスタンダードですが、味わいは非常にフラットで香りも穏やか。御料理の旨味を邪魔せず引き立てます。このお料理は兎に角素材の良さとオイスターソースの旨味、

魚介の甘み、余韻十分な後口を残したいので、透明感があり何の障りもないお酒が一番合うような気がします。普段飲みのお酒で十分美味しいので、大変お得なお料理だと思います。熱燗は辛くなるので、こちらも常温からぬる燗でどうぞ。

 

 

 

4 ガスコーニュ”ル・ファヴォリ“ 2018

 日本酒が苦手の方にはワインもお勧めです。中華とワインは相性が良く、やや甘口の白か軽めの赤が一楽様の御料理に合うと存じます。ご紹介のガスコーニュは赤ですが、酸も穏やかで甘みを感じる豊かな果実感が全く障りなく、両方を引き立てあいます。特にこのワインのインポーター様は管理も抜群で、上質です。メルロ70%、カベルネソービニヨン30%のブレンドですが、このワイン、中華に抜群です!

 

こちらの御料理は素材の甘みとソースのコクが素晴らしく、尚且つ繊細なので、その

美味しさを消さずに楽しめるお酒をチョイスしてみました。日本酒は気軽に普段飲みのお酒が合うので、正にカジュアルに楽しんでいただけるお料理だと思います。

 

テイクアウト 「黒アワビ茸とイカのチリソース煮」マリアージュ推薦酒

  御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

 

天狗舞 山廃仕込純米酒

 こちらも吟醸系から純米までかなりの数を試しましたが、ソースの濃厚さと辛みは辛口の酒とはイマイチでした。やや甘口が合いますね。オイスターソース煮とは真逆でこちらはかなり上級者向けのセレクトになります。かなりクセが強いお酒ですが、香りは正に紹興酒なので(色も琥珀色)、お酒単体で飲むのは好みの分かれるところですが、このお料理とは抜群に合います。逆に言うとお料理がこのお酒の強いクセを消して、良いところだけを立たせてくれます。食べると飲みたくなる。飲むと食べたくなるの繰り返しがず~っと続きます(笑) 茸のスモーキーな感じは山廃生酛系のお酒は相性が良いと思います。

 

2 雪の茅舎 山廃本醸造 火入れ

 このお酒は格別な柔らかさと山廃系のやや強めの酸が、食事に程好くマッチします。しっかりしたお味の御料理にもお燗をつけると、円くなった酸が濃厚さを包み込み後口に重さを残しません。冷やから熱燗まで幅広く対応し、ぬる燗が最高ですね。

 

 

3 勢正宗 グリーンカープ 純米無濾過生原酒

 こちらのお酒はズバリ甘みと酸です。両方を際立たせた個性的なお酒ですが、このお料理の最初に来る甘さはお酒の甘さとリンクし、濃厚さを酸でバランスさせます。チリソースの辛みをこの酒を飲む事でリセットできます。香りも高いのでその辺はちょっと気になるところですが、マッチングは悪くないと思います。こちらは冷酒か冷やですね。

 

 

4  ガスコーニュ”ル・ファヴォリ“ 2018

 オイスターソース煮でも推薦しましたが、とにかくこのワインは中華に合います。

最初のアタックにある豊かで柔らかな果実味がチリソースの甘みとマッチします。後から追いかけてくる辛みをマイルドにし、口中をフラットに戻してくれます。御料理、ワイン共、高めあうのでこちらも止まらなくなります。本当に素性の良いワインだと思います。

 

 

こちらの御料理は素材の甘みとソースのコクが濃厚で、後追いの辛さが余韻に長く残ります。なので、一旦口中をリセット出来るお酒を選びました。天狗舞はかなり好みを選ぶので、山廃系を飲みなれない方にはお勧めしませんが、こちらの御料理とならどちらも美味しくいただけるので不思議です。基本中華には紹興酒、日本酒はやや甘口、ワインはロゼが基本ですが、スパークリングもありです。あまり多くても迷われると思うので、セレクトはこの3種にしました。どちらの御料理も大変美味しく、ワインとの相性も抜群でした。お客様に新しい提案が出来ると存じます。

 

 ぐぅちょきぱぁ  様 

テイクアウト  しめじと桜えびのピザ(味噌ベース)マリアージュ推薦酒

 

  この度は御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

 

志賀泉 一滴二滴 雪中貯蔵 特別純米酒

 

 きのこの食感と香り、桜えびの塩味と香ばしさ、味噌ベースのチーズとアクセントのネギ。個性が立つそれぞれの食材が見事にまとまって美味しいピザです。その分逆に日本酒ですと吟醸系の香りや味わいがぶつかってしまいます。お勧めのお酒は香りを抑えて控えめなので、チーズや素材の香りを邪魔しません。(このピザは香りも素晴らしいです)ピザのコクと旨味に負けない味わいで、尚且つ主張しないよう寄り添うタイプのお酒がよろしいかと思います。こちらのお酒は雪室で4カ月以上熟成させてあるので、極めて味わいが柔らかくまろやか。アルコールも丸くなっているので、尖りも苦味もありません。これをぬる燗にするとさらにトロミ感が出て、チーズのオイリーな部分とマッチします。お勧めの日本酒のタイプは甘旨濃淳タイプですね。

 

2 たかやしろ メルロ

 やはりピザにはワインです。ただしあまり渋みの強いものよりは優しいタンニンの方が合います。品種は土の香りがするメルロかサンジョベーゼ、他のワイナリー様ですが、NAGANO WINEの中でも人気の高いブラッククィーン等がお勧めです。たかやしろワイナリー様のワインは全てのワインを通じて感じるのが優しさ。こちらのワインでしたらカベルネソービニヨンでも宜しいかと思います。中野産のきのこと中野産のブドウ100%のワインの組み合わせはお勧めです。

 

こちらの御料理は個性が際立つ素材を見事に一つの味わいとして楽しめるのが凄いです。しめじの香りと食感、桜えびの香ばしさと塩味、相性抜群の味噌とチーズのコク。

ワインとの相性も抜群でした。日本酒はやや甘口で素直なお酒がベストですね。それ以外は香りも含めて難しいかもしれません。ワインはミネラル感とコクのある白か、渋みの穏やかな赤がお勧めです。ほのかな樽香かステンレスタンクの発酵熟成で果実味の凝縮した赤なら最高かと。味噌ベースも食材にぴったりで、食味も楽しく、お客様に新しいピザの美味しさを提案が出来ると存じます。

 

テイクアウト  レアチーズケーキ ブルーベリー添えマリアージュ推薦酒

 

  御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

 

1 センスアーレ モスカート

 

 デザートにワインも勿論ありです。チーズのコク、スィーツの甘さに負けないすこぶる香り高く、フレッシュで甘やかなワイン。輝きのあるゴールデンイエロー。桃や洋ナシ、マンゴなどの豊かなフルーツのアロマ、そしてもちろんモスカートの持つエキゾチックなニュアンス。採れたての果実を思わせる新鮮な果実味と心地よい甘さがデザートとの相性抜群。濃い目のコクがあるケーキにさらにこのワインが合う理由は微炭酸であること。そして低アルコール(10度)である事もマッチングの良さを後押しします。同じ系統のオーストラリアのマスカット微発泡のものも同じ理由でお勧めですが、こちらはさらに度数が低いので、お好みで宜しいかと思います。

 

 

2、アスティ・スプマンテ

  

 こちらも上記のお酒と同じ理由ですが、コクのある甘口のスパークリングです。

 果実の甘みと香りがスィーツの甘みを高めてくれます。フルーティで爽やかな味わいと豊かな香りは果物との相性も抜群。ブルーベリーの酸を穏やかにまるめてくれます。

お値段もお手ごろ価格(1000円前半)ですし、ハーフ瓶もありますので、メインのお料理に合うお酒を1本、デザートにハーフを1本なんて飲み方も楽しいと存じます。

非常にコクのあるチーズと爽やかな酸味のブルーベリーの組み合わせはそれだけで十分な美味しさですが、それ単体で食べ続けるよりは、合間にちょっとお酒が入るとさらに楽しさが倍増しますね。たまには休日に時間をかけてゆったりとお食事を楽しむのも宜しいのではないでしょうか。

 

 しんしゅう  様 

テイクアウト 和風だしのカレーうどんと特製ソースの温野菜マリアージュ推薦酒

  この度は御料理のご提供ありがとうございました。思考と感応を重ねた結果、下記のお酒を推薦致します。

 

大信州 槽場詰め 純米大吟醸

 

 和風だしの骨格が太くしっかりとした土台にカレーのスパイスが軽いニュアンス。玉ねぎ、ブランド豚肉の脂の甘みが相まって、濃厚な味わいの御料理です。さらにニンニク味噌ベースのソースを和える温野菜は湯通しで甘みが増しています。純米系から大吟、本醸造まで試しましたが唯一マッチングしたのがご紹介のお酒です。味噌の甘みが引き立ち、和風カレーの旨味も高めます。封切時、濃淳なのに透明感のある甘みが後口に残るニンニクの香りを消してコクと旨味だけ残してくれます。お酒も抜群に美味しいのですが、いやこれが合うとは正直驚きでした。他のシリーズも試しましたが、合うのはこれ一本のみでした。特にニンニク味噌との相性抜群です。キャベツ、カボチャの甘みともよく合います。カレールーの隠し味(醤油?)と豚肉の脂の甘みともぴったりでした。

 

2 志賀高原ビール Miyama Blonde

 カレーにビールは定番ですが、原料に麦だけでは無く自家栽培の酒米「美山錦」を副原料としたところがポイントです。しっかりと苦味はありますが、ほのかに甘くコクがあり且つスッキリ飲めるので、カレーのスパイス、味噌ニンニクソースの後口を綺麗にリセットしてくれます。コクも深く、旨味も豊かなので、御料理とのバランスもとれ、どちらも美味しくしてくれます。がぶ飲みするビールでは無いので、テイクアウト一人前の量とビール一本の量が丁度いいバランスだと思います。何故か食べ合わせるとビールの苦味が感じないくらいグイグイ飲めてしまう。

ビール単体で飲むとその苦さにびっくり。正にお互いの良さを高めるマリアージュ。

 

 

こちらの御料理はカレーとニンニク味噌と味わいの強いベースが2種類もあります。これらがお互い喧嘩せずどちらも成立してるのが素晴らしいですね。カレーのスパイスはあくまでも軽く、深みのある和風だしのほうが主張しています。さらにニンニク味噌の旨味が格別で、温野菜の副菜が食べ応えと味替えのアクセントとして添えられているので、味わいも量的にも満足度が高いです。この両方の味わいを生かすお酒を選ぶとしたら、お料理に負けない味幅と濃厚な味わいのお酒かと思ったら思いのほかでした。ビールは鉄板でどれも合うとは思いましたが、苦味の強いビールもその苦味がきにならないくらい、お料理の旨味が抜群です。上記の2種はどれも良さを引き立たせてくれると思います。

 

こんな長文をお読みいただき、誠にありがとうございました。

素晴らしい企画を立ち上げていただいた「中野市きのこ・果実消費拡大実行委員会」の皆様、素晴らしいメニューを生み出していただいた参加店の皆様に心から感謝申し上げます。

私も大変勉強になりました。是非この機会に中野産の食材の魅力と飲食店様のプロの技を味わってみてください。

そして共に味わうお酒がよりお客様の人生を豊かに出来たら、酒屋としてこれ以上に幸せは有りません。

お買い求めいただいたお料理とお酒が皆様にとって素晴らしい出会いでありますように。

当店も一生懸命頑張りますので、今後共宜しくお願い致します。

店主 拝

 

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