「八重原純米大吟醸 ひやおろし」
以前から何度かご紹介しています「大信州 八重原純米大吟醸」。
まぁこのお酒に関しては、物語が多すぎて説明だけでも30分は語れるんですが、一年を通して瓶詰のタイプで4種類(一般的な火入れ殺菌したもの、おりがらみの生酒、おり引きの生酒、ひやおろし)をリリースしております。仕込みは同じなのに、味わいの違いはは驚くほど。
大信州 八重原純米大吟醸は善光寺屋酒店ホームページでご購入いただけます。
これがまた評判を呼んでおりますが、この時期発売の「ひやおろし(厳寒時に仕込んだお酒を秋口まで熟成させ、酒の劣化を防ぐ火入れ殺菌を通常2回のところ1回のみ行い、程良いフレッシュ感と熟成のまるみを纏ったいいとこ取りのお酒)」に関しては、販売しているメンバーも参加しての春の蔵入れ、秋の蔵出しのお手伝いをするので、思い入れも格別なのです。
近年はどこの御蔵様も冷蔵設備を充実させて「ひやおろし」にするお酒も半年間は冷蔵管理されることが多いと思われます。が、この八重原純米大吟醸は特別な場所で熟成されます。
大信州本社がある松本から上高地へ向かう途中にある稲核地区には、昔から山の岩肌から地下水を通って冷気が吹き出している場所があります。その冷気を土蔵で囲い込み、自然の冷蔵庫として利用していました。
春先は蔵内で3度~5度。夏場は外気が35度あっても蔵内は7度で保たれております。
その土蔵をお借りして、春先に新酒を予約本数分担ぎ入れ、秋まで熟成させます。正に自然の冷蔵庫です。別名「風穴貯蔵」。
その味わいは…
今年も9月9日のひやおろし解禁日前に蔵出しに行ってきました。して、その味わいは…。
このお酒に限らず、全てのお酒を大信州さんは冷蔵熟成させているのですが、このまろやかさ、そしてこの味わいは、この貯蔵方法無くしては造れません。
含みからその柔らかさが分かります。辛口にキレる感じもこのひやおろしに限っては、ひたすら柔らかく喉奥に消えていく感じ。冷蔵熟成とは一線を画す正にプレミアムにふさわしい熟成法です。
絶対の自信をもってお勧め致します。